エヌエフ基金について
目的
科学技術の進歩にとり有益と見込まれる研究活動を広く支援、顕彰し、また、社会の将来を担うべき有為の人材を支援、育成することを通じて、科学技術の振興を図り、より健全な社会と人類のいっそうの幸福の創造に寄与することを目的として、事業を行う。
設立趣意
現代においては、環境問題、エネルギー問題等をはじめとして、人類共通の或いは地球規模の問題が数多く出現するとともに、これらの問題の解決に当たってはグローバルな取り組みが不可欠との認識が漸く広く共有されるに及んでいる。もとより、これらの問題解決には科学技術に限らず、政治的、経済的、或いは文化的な観点等からのアプローチも求められるところではあるが、その基礎をなすものとして、科学技術に求められる役割は益々重要性を高めるに至っていると考えられる。
21世紀を迎え、研究開発活動は逐次高度化を遂げているところではあるが、このような状況をも踏まえれば、研究開発活動を一段と広く、更に深く促進し、また、これら活動全般を支える知的基盤を人類共通の資産として整備していくことが喫緊の課題と考えられる。また、研究開発活動は予算面、時間面、人的能力面等の制約のもと、ともすれば短期的な成果に傾きがちな場合も見られるが、新しい知を持続的に生み出しうるような重厚な知的体系を形成していくことこそが重要であり、そのためには、基礎的、普遍的な知的探求を、長期的視点のもとで推進、支援することもまた極めて重要と考えられる。
このような研究を担うべき人材面に関しては、国内外において情熱をもって知的創造に邁進する意欲的な研究者の育成と活躍の促進が必要不可欠であり、さらに遡って高等教育の段階においても、才能に恵まれ意欲に満ち溢れた人材の発掘、育成、支援が益々その重要性を増していると考えられる。
以上の基本的な認識に基づいて、当基金は、科学技術の進歩にとって有益と見込まれる研究活動を広く支援、顕彰し、併せて、社会の将来を担うべき有為の人材を育成、支援することを目指して、頭書基金を設立することとした次第である。